女性ホルモンが睡眠にもたらす影響とは 更年期や妊娠を期に睡眠状態が変わる?

女性ホルモンが睡眠にもたらす影響とは 更年期や妊娠を期に睡眠状態が変わる?

女性ホルモンが睡眠にもたらす影響

女性は、女性ホルモンによって睡眠の質が低下しやすいといわれています。

月経中の女性の「黄体期」すなわち排卵日から次の生理までの期間に、より妊娠しやすくなるホルモン「プロゲステロン」が多く分泌されます。

このプロゲステロンには睡眠作用があるそうで、黄体期、また妊娠初期は眠くなりやすいといわれます。

ですが、黄体期には基礎体温が高くなり、夜の就床時になっても深部体温が低下せず、逆に寝つきが悪くなるという作用もあります。

こうした事情によって、眠気を感じて寝ようと思っても眠れないという不条理な状態を引き起こします。

ただでさえ黄体期はホルモンの変動が原因で情緒不安定になりやすいので、ストレスが溜まり余計に眠れなくなることも起こりえます。

この時期はなるべく心を落ち着かせ、平静を保ちつつゆっくり過ごすことが大切です。

女性は妊娠や加齢などで体質が大きく変動するので、ライフステージによっても女性の睡眠状態は変化します。女性特有の睡眠障害が存在するほど、女性の睡眠はもともと不安定な状況に置かれやすいのです。

>>女性の睡眠障害

睡眠状況が悪くなったり、大きな変化があったら、早めに専門医の診察を受けましょう。

妊娠中の睡眠状態

妊娠によって起こる睡眠の変化

女性の妊娠中は、身体の状態や女性ホルモンの変動により睡眠状態も刻々と変化します。

その変化は大きく分けると4段階に分かれます。

妊娠初期

プロゲステロンが働いて眠気を感じやすい時期ですが、逆につわり(悪阻)がひどくなり思うように眠れない人もいます。

この時期の状態は安定期に入るまでのものです。出来る限り日中に起きて、夜間に7時間前後の睡眠をしっかり摂るように心がけましょう。それでも眠気が強く発生する場合は、日中に短い時間の仮眠を取るようにしましょう。

妊娠中期

つわりがある程度治り、睡眠も正常に戻る時期。しかし一方でお腹が大きくなり始めることで、適正な睡眠姿勢が保てずに中途覚醒が増える時期でもあります。

難しいかもしれませんが、お腹の赤ちゃんのためにも、この時期においても規則正しい生活を心がけ、7時間程の適正な睡眠をしっかり取ることが大切です。また、午後から夕方に軽い運動を行うと、夜間の睡眠の質が高まるといわれています。

妊娠末期

赤ちゃんが成長し胎動が起こるようになる時期です。子宮が大きく膨らむことによる腰痛、膀胱の圧迫、身体のむくみ、血液量の増加により頻尿状態が引き起こされ、寝つきが悪くなったり、中途覚醒が起こりやすくなります。

こうした状態が続くといわゆるマタニティブルーが発症しやすくなるといわれています。出来る範囲で構いませんので、日中はなるべく運動をして、夜はしっかり眠るといった生活のメリハリを意識するといいでしょう。

>>妊婦さん必読!妊娠したら気をつけたい!正しい睡眠スタイルって?

産褥期

分娩が済み、女性の体が妊娠前の状態へと戻っていく時期です。

妊娠から出産までに、女性ホルモンは平時の1,000倍にまで増えます。この女性ホルモンが出産後急激に減少するため、産褥期には更年期に似たような状態になります。自律神経や精神状態に不調や不安定さが起こり、眠りづらくなることもしばしばです。

加えて、生まれてきたばかりの赤ちゃんは短時間睡眠を何回も繰り返す生活リズムになっているので、夜間にも赤ちゃんの世話や授乳で睡眠が頻繁に中断されてしまう時期でもあります。赤ちゃんへの母性と責任感が増し、脳が常に興奮状態になり、結果として睡眠障害を招きやすい時期です。

赤ちゃんも成長するごとに概日リズム通りの生活リズムに変化して行きますが、なるべく早く概日リズムへ適応させていくよう、朝活動して夜にはしっかり休む生活を出来る限り実施していくことが大切です。

更年期

更年期とは、女性が閉経を迎え、女性ホルモンが急減する時期です。

産褥期の所でも説明しましたが、女性ホルモンの急減によって、いわゆる更年期障害と呼ばれる自律神経や身体の様々な不調、失調を引き起こすことが広く知られています。それに伴い、睡眠障害も起きやすくなります。

加齢による睡眠の質の低下も併せて起こるので、ぐっすり眠っているように見えても実際は満足な睡眠状態に至っていないケースもしばしば起こり得ます。

女性ホルモンの変動の影響で、様々な時期に、様々な要因で睡眠障害が起こりやすい女性ですが、安易に睡眠薬を使用するなどは控えて、しっかりと産婦人科医の診察を受けましょう。素人判断は危険ですし、症状が比較的軽い段階の方が回復も早く、しっかりと治療できる可能性も高まります。

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