カモミールは、睡眠サプリに配合されていることも多いです。なぜ、カモミールは睡眠に効果があるのでしょうか?
カモミールの効果や副作用について紹介していきます。
世界最古のハーブ、カモミール
カモミールは、キク目キク科の植物です。日本語では、カミツレと呼ばれています。小学生や中学生だった頃に、学校で植えた経験がある方もいるかもしれません。
カモミールは、ヨーロッパや中東、そして北アフリカの植物です。しかし、近年ではプランターなどに植えられたカモミールの種が風などにより飛ばされて、自生するようになっています。
カモミールと人間の歴史は、とても古いです。現在から4000年前まで遡る必要があります。紀元前2000と言えば、エジプトでピラミッドが立てられている頃です。中国では、最古の王朝が誕生した頃なので、かなり昔なのが分かると思います。
メソポタミア文明では、カモミールは既に薬草として使われていました。エジプトでは、太陽神ラーへの捧げ物として扱われるなど、価値のあるものでした。
クレオパトラも、眠る前にカモミールを飲んでいたという記録が残っています。
ローマ帝国があった頃には、赤ちゃんの炎症を抑えるために使用されていました。また、興奮状態を抑えてリラックスするために使われるなど、親しみやすいお茶として飲まれていました。
ローマ帝国崩壊後も、ヨーロッパで伝えられ続けて、医者の薬やマザーハーブなどの別名も持つほど、慕われる存在でした。
ピーターパンでも、お腹を壊してしまったピーターパンが、カモミールティーを飲むシーンがあります。イギリスで最も古いと言われているハーブ専門書、バンクスの本草書でも、頭痛や腹痛に効果があると書かれています。
古代から現在に至るまで、カモミールが愛され続けるのは、安眠や腹痛をはじめ、炎症や月経の痛みなど抑える効果があるからです。さまざまな役割を果たすからこそ、何かあればカモミールを使えばいいという考えになっています。
カモミールは、本来日本には存在しなかった植物ですが、江戸時代にオランダから医学書と一緒に伝わったのが始まりと言われています。
カモミールは、2種類のハーブがある
カモミールはいくつか種類があります。ハーブとして扱われているのは2種類あり、ローマンとジャーマンです。この2つは外見上とても似ています。しかし、効果には大きな違いがあります。
先述したカモミールの効果は、この2つのことを説明をしています。
ローマンとジャーマンの違いは、葉っぱから香りがするかが判断しやすいです。花だけが香っていれば、ジャーマンとなります。葉っぱからも香りがしていれば、ローマンです。
ジャーマンカモミール
ジャーマンカモミールには、どのような効果があるのでしょうか?身体のなかの炎症やアレルギー、生理痛などを抑える効果があります。
フラポノイドとアズレンという成分があるため、このような効果を生みます。アズレンは抗菌作用の効果があります。フラポノイドには、必要異常に過敏な状態を沈静化してくれます。
そのため免疫の過剰反応になっている炎症とアレルギー反応を抑えてくれる働きをしてくれます。
生理痛でも原理は基本的に同じです。子宮内で必要以上に反応している部位を、沈静化してくれます。このような効果があるため、痛みが引いていきます。
生理痛で眠れなくて悩んでいるときは、ジャーマンカモミールか、このような効果があるサプリメントがオススメです。
ローマンカモミール
ローマンカモミールには、リラックスさせたり肌の炎症を抑えたりする効果があります。
ローマンカモミールの成分の多くは、エステル類という鎮静成分のため、このような効果があります。効果はとても強力で、アロマとして使い香りを楽しんでも、眠たくなるほどです。
効果の効き目はゆっくりなため、子どもから大人まで安心して使用できます。
お茶にして飲むととても苦いため、薄めて飲む必要があります。就寝前にサプリメントとして摂取するか、アロマとして利用しましょう。
カモミールの安全性は?

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カモミールの安全性についてですが、現在では大きな副作用や依存性などは、確認されていません。過剰摂取でも、よほどのことがないかぎり大丈夫です。
ただし、文献には妊婦さんの場合、使用は控えたほうがいいと記述があることもあるため、気をつけたほうがいいでしょう。
また、キク科の植物に対して、アレルギーを持っている人も同様に服用を控えてください。
辛い時に使いたいハーブ
カモミールの花言葉を知っているでしょうか?
カモミールには、苦難に耐えるや、逆境で生まれる力という意味があります。これにはカモミールが、強い風に晒されたり、踏まれたりしても、花を咲かせることに由来して、このような意味を持っています。
人間は、強くて屈強な人でも、休なければ壊れてしまいます。カモミールにリラックスさせる効果があるのは、そのことを知っているからなのかもしれません。
悲しくてどうしようもないときは、カモミールのアロマやハーブティーとアロマをとってみましょう。やさしい香りのおかげで、リラックスできるようになるはずです。